Z w i l l i n g 27
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「。」
「…」
「…。」
「…あ、ごめん。何?」
「…何でもない。」
反応の鈍いを見て
涼は言いかけた言葉を飲み込んだ
そして未だぼうっとしたままのを置いて、教室を出た
「何アレ。」
「いや、突然言われてもなぁ…」
「アンタに聞いてない、忍足。」
「さい、ですか…。」
「で、跡部。」
「…知るか。」
跡部の教室にやってきた涼は
たまたま同じように跡部を訪ねてきていた忍足を退け
跡部を軽く睨んだ
「気になることがあるなら、本人に聞けばいいだろ。」
「アンタの口から聞きたい。」
「…知るか。」
「ちょっと、」
席を立ち、教室をでようとする跡部を
涼は止めようと跡部の腕を掴む
一瞬だけ、跡部は止まり振り返る
「アンタ、それでいいわけ?」
「何がしたいんだ、お前。」
「別に、二人に素直に生きて欲しいだけだけど?」
「それが不毛だっつたのはテメェだろ。」
ば、と跡部は腕を振り払い
教室を出て行った
涼は苛立たしげにため息を吐く
「…何があったか、聞いてもえぇ?」
「…場所を変えたらね。」
「…気づいとってくれて良かったわ。」
そう言って
跡部の後を追うように
ざわつく教室を二人は出た
「…えぇやん、それで。」
「…」
「何が気にいらへんの?」
「…」
「ちゃんが積極的に動いとるんやろ。」
「…本気かどうか分からないじゃない。」
「それは、お前が判断することやないやん。」
「そうだけど…っ」
屋上で、二人は話していた
強い風のせいで、乱れる髪を
涼はぐしゃりと掴む
「何や、お前は、」
「…何」
「も本当は跡部が好きやって思っとるん?」
「…」
「それやったら、跡部の言うとおりや、」
そんなの、不毛だ
実の姉弟同士が、結ばれるわけがないのだから
跡部はもう、現に、踏ん切りをつけようとしている
「ソレを、お前が乱してどないすんねん。」
「…分かってる。」
「応援しいや。俺らが出来るんわ、それくらいやろ。」
顔を伏せたままの涼の頭を
忍足はぽんぽんと叩く
ぱし、とその手を払い、涼は顔を上げる
苦笑しつつ、忍足もそれ以上何も言わなかった
…分かるから
涼の気持ちが
不毛だと、いけないことだと分かってるけれど
「ホンマに、ちゃんは立海の仁王が好きなのかもしれへん。」
「…そうだね。」
「せやろ。うまくいかんは当人次第や。」
「分かった。」
「ん。」
「あ、涼ちゃんおかえり。」
「…ただいま。」
「どこ行ってたのー?」
「ん、ちょっと。」
「あ、ねぇ涼ちゃん。」
「ん?」
手帳を広げ
さっきとは違い、にこにこしながら言うに
涼も笑顔を作り、椅子に座る
「立海の文化祭…行かない?」
「文化祭…?立海の?」
「うん。…駄目かな?」
「約束?」
「ううん、そういうんじゃないんだけど…」
「いいよ、行こうか。」
「本当?じゃあ…」
がそうしたいのなら、私は応援する
忍足に言われたせいではないけど
それが、正しい筈だから
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