私には彼氏がいる
皆が羨むくらいのカッコイイ、彼氏が
私は、それに、満足して、いる
でも、心が不安定になるのって
よくおこることじゃないのだろうか
だって私は
それがいつも起こっているような気がする
「さんっ…あの、この前一緒にお昼食べてくれるって…」
「あー、そうだね…言ってたね。じゃあ今日一緒に食べましょうか。」
二限目が終わった、短い休憩の時
三年生の男子がいきなり話しかけてきた
そういえば、いつだったか会ってそんな口約束したっけ
「ちょっと…!誰?さっきの…三年生だよね。」
「んー…ヤマダ先輩だっけ?三年生の校舎行った時、話しかけられて。」
「それで…お昼食べる約束しちゃったの?」
「そうだけど?」
「また…不二先輩に怒られるよ。」
「――――お昼楽しみ。奢ってくれるって。」
ヤマダ先輩、が去って直ぐ
友達がしかめっ面で忠告してきた
――――お昼、食べるだけじゃん
「あんたコノ前の休みもデートしてたでしょ。」
「うん。スズキ君だっけ?しつこいから、一回だけ。」
「それで不二先輩に怒られたばっかでしょ。」
「私がデートしてる頃、周助は女の子達に黄色い声あげられながら練習してたよ。」
席につきながら
なおも彼を持ち出してくる友達
次の授業のテキストを取り出しながら、適当に答える
「…そのスズキクンとやらの前にも浮気してたでしょ。」
「浮気って…それ一年のタナカ君でしょ?数日一緒に下校しただけじゃん。」
「不二君差し置いてね。」
「部活後に女の子としゃべってるから、待ちきれなかっただけだよ。」
はぁと友達はため息をついた
そして最後に『それ、全部不二君悪くないでしょ。』と冷たく言った
いつものこと
「。」
「―――――…あー周助。」
「今度は、何怒ってるの?」
「………女の子からもらったお弁当は美味しかった?」
「食べてないよ。返したから。」
「そう。私は今日奢ってもらったお昼は美味しかった。」
放課後、部活に行く前に周助は二年の教室に来た
曇った表情で
私は何でもないように、ヤマダ先輩、とのことを話した
私は、悪くない
「―――…もう貰わないから、」
「…」
「他の男と、お昼一緒に食べるの、やめてね?」
「…うん、分かった。」
私は悪くない
周助が行ってから
また友達が話しかけてきた
「―――…ねぇー。」
「今度は、何?」
「不二先輩、悲しそうだったよ。」
「―――――…全部周助が悪いの。」
「不可抗力じゃない。」
「だったらテニスなんてやんなきゃいい。」
「…もー。」
私は悪くない
ただ、少し嫉妬してしまうだけで
自覚だってあるし
ただ、周助が
他の女の子と話さなければいいだけで
お弁当なんて貰わなきゃいいだけで
そうすれば、私も他の人と何もしない
「ねぇ、今日、誰と一緒に帰るの?」
「―――――タカハシ君、だったかな?」
「ちょ、さっき許したんじゃ…」
「今朝差し入れ渡してた子…可愛かったよね。」
私は、悪くない
ただ、彼が、とても、好きなだけ
平常心のキャパシティ