浮ついた心、とかいて浮気と言う
あの、
馬鹿彼氏が…
麗らかな休日、午後
私は友達と暇つぶしにお茶をしていた
好物のケーキを楽しみつつ
友達が選んだここは、とてもお洒落なカフェで
カップル同士も多く見られる
視線の先では、また新しく入ってきたカップルがいた
「ー!…っけほ」
「ちょ、大丈夫?。ティッシュ…」
「―――…平気。ね、買いたい物思い出したから、ココ出よ。」
「え?どうしたの急に…」
私はすく、と立ち上がり
伝票を持って、入り口近くのレジに向かった
そしてさっきの入ってきたカップルの横を通りすぎる時
「奇遇だね侑士、可愛い彼女だねぇ?…ごゆっくり。」
「――――ッ…」
やっと私に気づいた彼氏、であったはずの侑士が
女の子と絡ませた腕そのままに、固まったている間に
さっさとお会計を払い店を出た
「え、、今の誰?」
「ああ、彼氏。」
「――え?え?」
「間違えた、彼氏、だった人。」
「…あちゃー…やちゃったね、彼氏さん。」
「だから、“だった”人だって。」
ヤケクソ気味に、付け足して
本当はめちゃくちゃヘコんでいる自分を隠した
あンの馬鹿野郎
…侑士の浮気グセは今に始まったことじゃない
決してそれは本気ではなく
いつも最後には私のとこに戻ってくる、が
私だって、普通の女だ、むかつくもんは、むかつく
「跡部ー、英語の教科書忘れた、かしてー。」
「…忍足に借りろよ。」
「赤の他人に借りるほど、私ずうずうしくないもん。」
「…またか。こりねぇな、アイツ。」
「そのアイツに言ってくれ。」
「!」
今日まで三日間、徹底的に侑士を避けまくった
メールも電話も引きとめも振り切って
今もアイツがいないのを見計らって跡部のとこに来たのに、見つかった
「ええ加減、話くらいさせてや。」
「断る。跡部、教科書。」
「…昼休みに返しに来い。屋上で弁当食ってるから。」
「一人?」
「女と。」
「邪魔じゃないの?」
「彼女じゃねぇ、平気だ。」
「了解。」
そっからまた彼を完全無視し
私は教室を出た
ちょうど良くチャイムが鳴った
「跡部―…教科書ありが…――」
「。」
「…謀ったな、アイツ。」
「すまん。俺が頼んだ。」
「あっそ万年浮気男。」
「…ホンマにすまんって。アイツとはもう切った。」
「切ったじゃないよ、阿呆。」
「ホンマ、許して。もうせん。」
屋上にきたら、跡部はいなくて
侑士がいた
謀られたと思うけど、もしかしたら
…心のどこかで期待していたのかもしれない
「お前やないと、あかんねん。」
「うっさい、じゃあなんで浮気するわけ。何度目?」
「―――ごめん、ナサイ。」
「後悔先に立たずって言葉しってる?似非眼鏡。」
「似非…身に、沁みとる。」
ふーーっと私はため息を吐いた
…結局私は許してしまうのだ
この馬鹿を
「次やったら、私跡部と浮気するから。」
「それだけは勘弁して。マジでアカン。」
「だったら、お前がするな!」
「―――…はい。許してくれてありがとうな、好き。」
「…ん。」
…結局、私も馬鹿
傾いて揺らぎ、そしてまた