どうしようかな
どうしようかな
ああ本当にどうしようかな
さっきから私は一人首をカクカクさせ
悩んでいる
あぁこんなんじゃ誕生日が終わってしまう
分かっているけど
なかなか足が彼の元へ動いてくれなくて
ねぇどうしたらいい?
「俺に聞かないでよ。」
「リョーマ様。」
「気持ち悪い。」
「言われてるクセに。」
「知らない。」
「もー…」
学年、クラス、委員会が同じリョーマ
今日はその委員会の当番で
そして、相談中
「…渡すだけじゃん。」
「それじゃ意味ないじゃん。」
「じゃ、さっさと渡しなよ。海堂先輩にプ」
「わーーー!!!」
口に出されるのが恥ずかしくて
慌てて彼の口を塞いだ
ものすごく不服そうに大きな目で睨まれた
「アホらし。」
「ちょ、リョーマどこいくの!?」
「部活。あと宜しく。」
「ずるい!」
「じゃあアンタも男になんなよ。」
「海堂先輩と競い合いたくないもん。」
「彼女になれないもんの間違いでしょ。」
「バカ!」
まだまだだね、とかなんとか言って
リョーマは去っていった
ムカツク―――自分が情けなくて
完全な片思いだった
ふらっとリョーマ練習を見に行ったのがキッカケで
その時転がってたボールを踏んですっ転んだ
たまたま近くにいた海堂先輩が助けてくれて
本当、それだけ、だったんだけれど
見た目とちがって、怖い人じゃないんだって
海堂先輩目当てて、練習を見に行くようになって
凄く一生懸命な人なんだって知って
我慢できなくてリョーマに言ったら
変な顔された
いい人だと思うんだけど
…でもやっぱ怖い人なのかな
笑ったトコみたことないし
プレゼント…渡した瞬間捨てられたらどうしよ
「はい、海堂先輩、コイツです。」
「…」
「え?」
委員会を終え、なんとかコートまで来て
とりあず隅っこで悶々してた私
そしたら急に後ろから声が降ってきた
ん?リョーマ?海堂先輩って言った?え?
「――――――――――わぁッ!」
「ッ」←海堂先輩が吃驚した声
「…じゃ。」
「リョ〜〜〜〜マァッ」
コイツ、よりにもよって
いきんり連れてきやがった
有難いんだ余計なお世話なんだか有難ry
「…」
「…」
「…」
「…」
声が出ない、顔が上げられない
まずいえっとどうすればいいんだろう
早くしないときっと今休憩時間だろうし
「…」
「…」
「あのっ」
「…ああ。」
「練習お疲れ様です…」
「…ああ。」
「あの…」
「なんだ。」
「えっと、あの、私と申します。」
「…知ってる。」
「え?」
「っ、なんでもない。」
「?えっと…リョーマ何て言ってここへ?」
「…お前が用があるって。」
「ああ…」
ここまで頑張った私
だって普段挨拶くらいしか出来ないのに
案外いけるじゃん私 ――――いけてない?
でも海堂先輩私のこと知ってるみたいだし
もういくしかないんじゃないか
渡してしまえ捨てられたらそれまでだ
「こ、これ。」
「…?」
「用は、これです。」
「…これ」
「誕生日おめでとうございます海堂先輩。」
声上ずってたかも
差し出す手が震える
せめて受け取って欲しい
「…ありがとう。」
ぱっと顔をあげる
あ、今先輩の顔ちょっと綻んだ
ぎゅとプレゼントを持つ手が見える
捨てたりする様子は無い
ちゃんと、ぎゅって持ってくれてるから
ああほらやっぱ先輩は優しい人だよ
「たいしたものじゃ、ありませんが。」
とびきりの笑顔で、そう返した
今日が終わる前に