「ごめんって。本当ごめんね。リョーマ。」

「…。」











はぁと私は何度目かのため息を吐いた

彼は愛猫を抱いたまま無表情でベッドに座っている

私達の真ん中には、可愛らしくラッピングされたプレゼント










「本当、誕生日、会えなかったのは、悪いと思ってる。」

「…。」

「でもバイトなかなか上がらせてもらえなくってね、」

「…。」

「…いや、ごめん、言い訳はいいね。」









私は年下の恋人であるリョーマの誕生日をすっぽかした

いやすっぽかしたわけじゃない

言ったとおりバイトが上がれず

気づいたら12時を回っていた







しかもそのままサークルとか

忘年会やら飲み会やらで予定が合わず

一応、大学生なんで私







で一番最悪なのが携帯を無くしたことだろう

一人暮らしの私は家電もないので

友達に携帯を借り、携帯を買い、やっと今に至る









「本当にごめん。…他に何か欲しいものある?」

「…。」


ほあら


「…カルピン。…とりあえず、今日は帰るね。」











私の大雑把な性格がいけないのは分かっている

もともとあまりイベントにも熱を入れないタイプだし

それはリョーマもそうなのだけれど







でもリョーマはクールに見えて

実は甘えるのが結構好きだ

そして、多分だけど、何気に寂しがりやだと思う

…分かってたはずなのに








私は年上ってのもあるかもしれないけど

そんなとこが、とても可愛いと思う

悪いとは思っているけど

拗ねてる彼もやっぱり可愛いと思う








なんて言ってる場合じゃないけれど

嫌われたくはないけれど

今回はどうみても私が悪い










「・・・気が向いたら、連絡して。」










一言も発さない彼に小さくため息を吐きつつ

そう言って背をむけた

そしてドアノブに手をかけた瞬間










ばふんっ











「いてっ」












頭に激突した枕が足元に転がり落ちる

勢いでおでこをドアにぶつけた

前かがみになったままの格好で、うしろを振り返る












「バカなの?」

「え?」

「バカじゃないの。」

「…えっと。」

「普通帰る?ずっと会えなかったのに。」

「あー…」











リョーマは上目遣いで睨みながらそう言った

顔は不機嫌そうだったけれど

やっぱり瞳は不安げだった












「…俺、わがままいってる?」

「え?」

「…分かってるよ、が忙しいことも。」

「リョーマ」

、疲れた?」

「…ごめん、不安にさせてたよね。」

「…別に…」











困った顔のまま私は小さく笑みをもらした

私はベッドの端に座る彼の前にしゃがみこみ

おでこに軽くくちづける

そして今度はちゃんと微笑んでみせる












「私もね、こりゃ嫌われたなーて思ったよ。」

「…ふぅん?」

「誕生日も会えなくて、連絡もできなくて。」

「…それでも、嫌いになるわけないじゃん。」

「うん私も。」













ごめんねともう一度謝ってから

髪をくしゃくしゃと撫でた

やっと見たかった彼の笑顔が見えた



かないで