早起きは三文のなんとか
「うぎゃっ」
珍しく早起きし登校した朝
何もない所でコケた
早起きは三文のトク…じゃなかったのか!
「いったいなぁ…もう。」
何故か早く目が覚めたので
早めに登校してみたのだけれど
見慣れた学校までの道のりの途中
「…何故こんなトコでこけるかな自分。」
誰もいないので自分で突っ込む
助けてくれる人がいてほしかったような
誰にも見られなくて良かったような
びっ
「…ん?」
立ち上がろうとして、イヤーな音がして
尻餅状態で、音のしたほうを見る
…破れてた、スカートが
「…誰だ三文もトクとか言った奴!嘘つき!」
「…何してんの?。」
ヤケになって、ひとりで騒いでいたら
恥ずかしいことに
背後から柔らかい声に止められた
「…げ」
「朝から挨拶だね。」
「…お、おはようございます。不二さん。」
クラスメイトの
不二さんがいた
「ねぇ皆来るんじゃないの?恥ずかしいよー」
「静かにしてないと、太ももに針刺すよ。」
「嫌だ!スケベ!」
「…」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」
ちくちくちくと
からっぽの部室の前の長いすで
破れたスカートを
何故か不二に縫ってもらっていた
「ガサツだね。」
「違うし、早起きして登校する模範的生徒だし。」
「朝から道の真ん中で座り込んで一人騒ぐ模範的生徒ね。」
「…早く縫ってください。」
「うん、だから黙っててね。」
不二とは同じクラスだった
それだけ
たまにエージも交えておしゃべりする
それだけ
「不二、器用だね。」
「は出来ないの?」
「…刺があるなぁ。出来るよ多分。」
「へえ。」
「…引っかかるなぁ。」
こいつはSだ
絶対Sだ
いじめっ子の称号を与えよう
「失礼だね。いじめっ子って。」
「人の心を読むな!悪魔か!」
「へぇ悪魔に肌さらしていいのかな。」
「肌っていうな!さらしてないし!」
「騒ぐと本当に刺さるよ。」
別にいいのに
友達が来てから、やってもらうのに
抑えとけばペロっともならないと思うし
「それは、嫌だからね。」
「え?ってまた人の心を勝手に…」
「誰かに見られたた嫌だから。」
「…」
「やらせたくもないし。」
「…」
「あぁそれと、好きな子ほどイジメたくなるって言うしね。」
「…」
もうヤダ
スカートとかじゃなくて
今顔赤かったらどうしよう
今、顔見られたくありませんけど
本当、急に何を言い出だすかな
「はい。」
「わっ」
「何叫んでんの?できたよ。」
「…はい。」
「ありがとうは?」
「…ありがう。」
不二はにこりと微笑んだ
後で聞いた話
まだ朝練の時間には随分時間があったらしい
不二も、随分と早起きしたらしい
「早起きは三文のトク、だね。」
「…どんなとくだし。」
「聞きたい?」
「…結構です。」
end